本と会話
本を読むって会話だと思うんです。
知らない人と話すこと。
こんな世界があるよ！
こんなこと考えているよ！
ってのを伝えてくれる。ぼくはそれを聞いて、こう思うっていう思いをもつ。
もちろんそれは作者には届けられないけれど、やっていることは会話。
遠く離れた、実際に会うことができないて人と会話できるって最高だなと思うので
育休中は、ビジネス書・絵本・マンガ、ジャンルにとらわれずいろんな人と会話して
自分の世界をひろげていきたいなと思うわけです
でも、話してみるとこの人の話おもしろいなーとか
いや、ぜんぜん興味ないわとか
いろんな人がいますよね。
今回読んだマンガ
ブルーピリオド
めちゃくちゃ面白かった。
※以下ネタバレを含みます。
芸術なんて興味ないという高校生の主人公
なんなら楽しく誰もが満足しそうな学校生活を送っています。
その主人公が美術部の先輩の絵に心を奪われ、東京藝術大学を目指すというお話
正直、これまで芸術に全く興味がなかった僕も
主人公に共感して読み始めました
美術館に行く人の気持ちが全くわからなかったし、
絵を描く人たちはセンスがいいとか、絵が好きとか
生まれ持った何かをもってそういう生活をしているんだろうと思っていました。
絵描くの苦手だし、絵を見て感動することもない
そんな僕には無縁の話。
現在通っている渋谷の天狼院書店の店頭に並べているのが
目に入らなかったら今も読んでなかったと思います
天狼院書店ってほとんど書店なのに本がほとんどないんですね
そこでおススメされてて気になってしまった
とりあえず1巻だけ読もうくらいだったんですが、
美術部の顧問の先生の言葉に衝撃を受けました
美術は文字じゃない 言語だから
一見すると、この言葉自体美術的。よくわからない。
なんとなくその文字を読んで、なんかいいこと言ってそうと思い読み返す。
すると、ぼくなりの解釈が浮かんできます。
文字って音をあらわすための目で見える形でしかないけれど
言語って思いを伝えるためのツールだよね。
ってことは、美術って目で見える色とか形ではなくて
何かを伝えるためのツールで、思いを表現しているものなのかも。
そんな風に思わせてくれたんですね。
実際マンガのなかでは
絵ってわからない人にはわからないみたいな僕のイメージを覆し、
こういう絵はここがすごいとか、描いたこの絵はここをこしたらよくなるみたいなのを
論理的に説明してくれます
感覚的なものじゃなかったんだと驚き
主人公がお母さんに美術の道に進むのを反対されるのもなんかめっちゃ共感しちゃんですよね
お母さんからしたら、やっぱり絵で食べていくって大変だろうなと思うだろうし。
藝大に入るという難しさを考えたときに躊躇するけど、それでもやりたいと思う主人公を
つい応援したくなる。
その主人公の背中を押すように、美術部の顧問の先生が
好きなことをする努力はね 最強なんですよ！
って言うんですね。
ぼくは大人になって好きなことをする努力どれくらいできてたんだろう
今やりたいことに熱中できていることはどれくらいあるんだろうと
何か僕に響く言葉だったように感じます。
このおばさん名言メーカーすぎる
藝大を目指す人たちが通う予備校の様子なんて
ほんと描写がこまかくて、こんな世界があるんだと
自分が行きたい気持ちはないけれど、読みながらわくわくしています。
これぞ、知らない世界を知れるという本の良さ、会話だな読んでいて嬉しく思います
調べると、作者の方が実際に東京芸術大学出身ということで
そりゃ、言葉にも絵にも説得力があるわって思わずにはいられません。
体調が悪かった妻にも
暇つぶしでどう？
と渡したらあっという間に持っている3巻を読み終えてしまい
めっちゃおもしろい！ 続き読みたい！
と言って僕が買わないなら、借りてくるなんて言うくらいにはまっています。
ブルーピリオドが教えてくれた
芸術は言葉
それって実は絵だけじゃなくて曲とか写真とかももしかして同じ？
マンガ自体が言葉でいろんなことを教えてくるようにも思います。
そう思うと昨日紹介した絵本すらも大きく言ったら１冊の言葉で
分からない国の言葉をちょっと知れたような気分になりました。
見えない世界が見えてくる。
ぼくは、まだ1巻を読んだばかりなのですが、この先が楽しみです。
よかったら、読んでみてください！
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