大好きなお店が閉店して気づいた「手紙を書いて最も喜ぶのは自分自身」

こんなよ。育休LIFE

「ごめんなさい。明後日の30日に予約のオードブル、友だちが熱を出してしまって、1週間後変更してもらえませんか?」

2日前になってしまったので、申し訳ないな~あせる

いやでも前日までに言っていただけたらキャンセルしてもいいですよ! って言ってくれてたよなぁあせる

う~ん、でも食材とか準備してくれたただろうしあせる

でも、キャンセルっていうか延長だし、体調悪いって言うのは事実だしあせる

しかたない。ごめんなさいあせる

 

頭の中で勝手に話していたこんな自分自身の心配は

予想だにしない返答で、全く必要のないものになってしましました。

 

「すみません。31日で閉店します。」

 

 

理解がおいつかない。

町の人に愛されている人気店が閉店……

 

なんでも、マスターが高齢になってきて

何年か前からその小さなお店をたたむことを考えていたんだとか。

 

そこは、高台の住宅街にある一軒家

自宅がお店となっている「れすとらん」

こんな近くで、こんなに肩ひじはらずに

コース料理が食べられるところなんてない。

 

僕は職場の人に連れてきてもらったのをきっかけに

実家の母、妻と一緒にランチを食べに来たり

お弁当を頼んで出かけたり、友だちがきたらオードブルを頼んで

お世話になってきました。

 

優しいマスターが風貌には似つかないと言ったら失礼かもしれませんが、

繊細な料理を作ってくれてます。

そして優しい奥さんが、にこやかに料理を説明しながら提供してくれる。

 

異常なまでのもりもり野菜にオリジナルドレッシングをかけて食べるサラダに

テンションが上がらない人は今まで見たことがない。

 

もちろん、メインの魚・肉料理は最高で

値段もそれほど高くないとあって、

このお店に行ったことがある人はみんな好きにさせられてしまう場所だった。

 

そんなお店が閉店する。

 

オードブルの延長をあきらめ、妻と二人でお弁当を頼むことにしました。

これまで、僕たちの人生を、僕たちのマチを、

きれいな思い出で彩ってくれたお礼がしたい。

 

でも、お世話になっているといっても、常連というほどではない。

年に数回使う程度の僕たちが、お礼なんていうのもおこがましい。

そんなことも思いましたが、想いだけは伝えようと手紙を贈ることにしました。

 

あの「れすとらん」での写真をいれて。

妻とは、

これもらっても困るんじゃないかなという話もしましたが、

やっぱり感謝を伝えたいと思って渡すことに決めました。

 

そして、お弁当を受け取るときに

手紙をわたしたのです。

 

すると、その日の夜、あの「れすとらん」から電話が。

 

 

お手紙ありがとうございました。

旦那から手紙を受け取って、娘と一緒に泣きながら読みました。

こんなこと言っていただけて、本当に幸せです。

他の方からも嬉しい言葉をいただけたこともあって、

しばらく休んだら、お店としては難しいかもしれませんが

お弁当だけでもやろうかなって気持ちになってきました。

その時は、お知らせするので、よろしくお願いします。

それと、この手紙、うれしかったので、お店のブログにも載せていいですか?

 

 

と、とってもとっても喜びあふれる声で話してくれました。

 

自分が書いた手紙で喜んでくれる人がいて、

今後のアクションのきっかけの一つになれて……

手紙を書いたり、おいしく料理を食べた時の写真を見たりしていると、

思い出す、お店の雰囲気。

 

別に何を話したなんて覚えていないけれど、

妻と「おいしいね」って言いながら動かしたナイフとフォーク

 

こんな素敵な思いをさせてくれてありがとうって伝えたい。

ちょっとでも、そんな手紙で喜んでもらいたい。

 

そう思って書き始めたのに、

なぜか喜びに満ち溢れているのは自で、

さらに、こんな素敵な電話までいただいて、

プレゼントするつもりが、

完全にプレゼントされてしまいました。

 

もちろん、閉店するという悲しみは消えません。

 

それでも、この「れすとらん」との思い出が最高の形になったと思うと

嬉しいんです。

 

あぁ手紙を書いてよかった。

 

書いたから、僕がお店でのことを思い出して楽しい気持ちになる、感謝を伝えらえる。

手紙を読んだお店の方が喜ばれる。

お店の方が喜んでいることを知って、もっと僕は喜びで満たされる。

手紙がなければこんな気持ちは生まれませんでした。

 

手紙を書いて最も喜ぶのは自分自身

 

手紙っていいですよね。

 

電話だと後からアレを言えばよかったとかなりがちだけど

手紙はゆっくり自分の考えをまとめられる。

 

電話だと1度しか思いを伝えられないけれど

手紙だと何度も読んでもらえるし、

あの時を思い出して未来でも読んでもらえる。

 

電話だと一人にしか伝えらえれないけれど

手紙だと、他の人にも読んでもらえる。

 

電話ほど感情をこめて伝えられないけれど

読む人次第で電話以上に感情を伝えられる。

 

こうして文章を書いている僕はやっぱり言葉が好きなんだなと

改めて実感させてもらった出来事になりました。

 

なんか、もっともっと思いを文章で表現できるようになりたい。

それが、育休中に僕がブログを書き続けている理由の一つで、

天狼院書店で文章について学んでいる理由。



 

うーん、なんかまとまりがないですが、そんな手紙を……

 

Kさんへ

僕たちにとってKに行くのは旅行でした。

お弁当、オードブル、お店で数えたら10回どころではなくお世話になってきました。

お店に行くと忙しい日々を忘れて、ゆったりとした時間を過ごせたのがいい思い出です。

きれいな花を見ている時の気持ちになれる場所にぼくらは恋していたと思います。

予約して行くのを楽しみにする日々。

見て楽しく、食べておいしい料理、非日常の空間を楽しむ時間。

ああおいしかったねと言って振り返る思い出。

そんなに遠くにあるわけではなかったのですが、旅行に行くときと同じ気持ちになりました。

子どもが生まれて最近なかなか伺うことができませんでした。

地元の親も一緒に行ったことがあり、家族三代でいつかいけたらいいなと思っていたので、叶わないのが少し心残りです。

ただ、長い間、素晴らしい料理と素晴らしい空間を提供してくださったこと、とても感謝してします。

個人的に大好きだったのが、もりもりの野菜にオリジナルのドレッシングをかけるサラダです。

最初に出てきて、気持ちがいつも高まりました。

お肉もお魚も行く度に最高な気持ちにさせられましたし、箸置きやお茶碗がかわいかったのも印象的です。

ついつい友だちが家に来る時は、あの雰囲気を少しでも感じてほしいとオードブルをおねがいしたくなってしまいました。

奥様はいつもにこやかにわかりやすく料理を説明してくださって、

マスターも奥様に負けない素敵な表情で素晴らしい料理を提供してくださいました。

大好きです!

長い間お疲れ様でした。これからも幸多き人生でありますよう願っています。

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